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中嶋一貴 トヨタが送り出した初めての日本人F1ドライバー。 |
2005年シーズンに全日本F3選手権で2位となりこのご褒美としてユーロF3に参戦することが海外でのレースで花咲かせる第一歩となった彼だが、当初は国内レースと海外レースとのギャップに苦しんでいたかのように思われていた彼だが2007年のGP2への参戦とウィリアムズのテストドライバーという環境の中で一気にその潜在能力が表面に出てきた。GP2ではかなり荒っぽいドライビングが問題になるようなこともあったがある程度の成果をだすことになり、またトヨタの後押しが当然にあったことも推察させる中で2007年のブラジルGPでなんとスポットながらF1参戦を果たした。当時のレギュラー・ドライバーであったアレクサンダー・ヴルツの引退に伴うものでありかなりの幸運にめぐまれての参戦せあったことは事実だろう。レース中の自身のラップは速かったという評価のされ方はされているがピットではクルーをはね、予選はスーパーアグリに破れ最終順位も平凡なものであったという事実は認めなければならない。しかしレーシング・スピリッツを感じさせる走りはしておりF1でスピリッツを感じさせるという才能があることは確かであり確実にF1を乗りこなしていくことは間違いないだろう。2008年シーズンはいきなり彼は真価を問われることになる立場に立っている。契約が1年ということもあるがウィリアムズというチームが置かれている立場や2008年シーズンにおけるウィリアムズのチーム力を考えると相当な成績を上げなければ2009年はおろか途中で交替ということもありうるのだというところで見ていかなければならないのだ。一流チームにおJけるルーキーは常に同じような立場にあるという自覚があればそれなりの成績を出さなければ上を狙う選手に食われてしまう。国内では中嶋悟氏の息子で通用しても海外では多くのドライバーの一人でしかないのだ。すでに2008年シーズンでの同僚であるニコ・ロズベル選手とのドライビングの差を細かな分析により大きく差があることを指摘されている。(高速コーナーでのプッシュが明らかにタイム差に明らかに出ている)このような差が埋められる努力をし埋められなければ彼の評価は2008年度中に定まりウィリアムズ以上のチームに行くことは困難になり、またシートを確保することも中堅チームですら対象外とされる可能性すらあるのだ。
いきなりのチャンスのなかにある大いなるリスクを自分で克服できるかどうかが今後の彼を決定づけてしまう恐ろしいシーズンを戦っている彼には期待したい。結果を出せば今後は上昇する一方だろう。
持ち味を明確にしそれを生かすしかない。ポイントはひたすらあつめるしかない。予選でロズベルグに迫りランキングでの差は限りなく近くポイント差は5ポイント以内が合格点ではないかと思う。この差が絶望的なものであれば彼はトヨタのドライバーとしか生きていく方法がなくなるかもしれない。 |
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